(最終更新日:2016年12月3日)
日本人はお風呂が大好きで特に高齢者にとっては何よりの楽しみかです。
しかし高血圧の人は高齢者に多いのも事実です。
高血圧の人はお風呂に入る際にも中が必要ですから
その注意を良く守り心地よいバスタイムをお過ごしくださいね。
*入浴すると血圧はどう変化する?
血圧は色々な要素によって、毎日、そして同じ一日の中でも
時間帯・運動量・食事・入浴などの影響を受けてまさに刻々と変化しています。
特に入浴時は、温度変化や血行の状態などによって、
上がったり下がったりと血圧の変化が非常に激しいです。
よく、お風呂で立ちくらみやめまいを起こしたり、
倒れてけがをしたりといった事を聞きますがこれも血圧の変化が原因の場合が多いです。
高血圧や低血圧などの症状で普段から血圧を気にされている方には、
ぜひお風呂での血圧の変化は、知っておいて頂きたい情報です。
入浴と血圧との関係 血管は、体を冷やすと収縮しますし
体を温めると拡張しお風呂に入る際、
脱衣所で服を脱ぐと、身体が冷えるため、血管が収縮して血圧が上がります。
湯船に入った瞬間は、お湯の熱によって交感神経が刺激されるため、
心臓から送り出される血液量が増えて、血圧はさらに上昇します。
暫くお湯に浸かっていると、今度は体が温められたことによって血管が拡張し、
また、身体も上がってしまった血圧を下げようと働くため、血圧が下がっていきます。
湯船から上がり脱衣所へ向かう際には、身体はまた外気に触れ冷やされるため、
血管が収縮し再び血圧は上がりますよ。
入浴後は、ほんの数分間の間に、こんなにも目まぐるしい血圧変化が起きているのです!!
*高血圧の人は要注意?
入浴の危険なところ
・血圧が上手に下がりません。
お風呂に浸かると末端に血管が大きく拡張するため血圧が下がります。
健康な人は、血圧が下がりすぎないように血管の内壁の細胞が反応し
血圧を上げるようにするため血圧が下がりすぎるようなことはありませんが、
高血圧の人は動脈硬化などで、
血管の細胞のセンサーが衰えているため上手に血圧を上げることができないので注意が必要です。
その結果血流が滞ってしまい毛細血管が詰まりやすくなります。
また、立ちくらみが起こりやすくなり転倒する危険もあります。
・特に冬は注意です。 冬は寒暖差が大きくなります。
脱衣所や浴室の温度が低くなるためその冷気によって血圧が急下降します。
お風呂に浸かることにより血圧が上がります。
血圧が急上昇・急降下することになり、
脳梗塞・脳内出血・心筋梗塞など重大な血管障害を起こしやすくなります。
*高血圧の人の正しい入浴法は?
・急な温度変化を避ける方法として、まず、脱衣所やお風呂場を温めて置くことが大切です。
ヒーターを置いたり、お風呂場には入る前に足元や壁面に温かいシャワーをかけておくと随分浴室内の温度が上がります。
・お風呂のお湯の温度についてです。
お風呂に入るまでの注意点で「寒さ」が刺激となって血圧が上がります。
次の刺激は「熱さ」です。
大体42℃程の熱いお湯を体に急にかけてしまうと熱という刺激で血圧が上昇します。
適温は37℃~40℃とされていて、
湯船に入る前には必ず足元から順に上へ向かってかけ湯をしてお湯の温度に慣れていくのも良いことです。
熱いお風呂の好きな方にとっては40℃以下という温度はぬるま湯といえるかもしれませんが、
急激な温度変化を避けるためには重要なことです!
・湯船に浸かった状態での注意点です。
首まで湯船に浸かってしまうとどうしても小圧で体に負荷がかかってしまいます。
その結果毛細血管に圧力がかかり、たくさんの血液が心臓に戻ろうとするため、
最終的には心臓にも負荷がかかり血圧が上昇してしまいます。
この状態を回避するには、一番は半身浴です。お湯が胸あたりまでなら、
心臓や体への負担もかなり軽減できます。
その時肩や首は冷えないようにタオルをかけて温めてたり、
入浴剤などで体の保温効果を高めたりなどの工夫するのも良いことです。
*まとめ
お風呂は、身体を清潔にしてくれるだけでなく、
身体の内側から温めてくれ代謝が良くなるなどの様々な健康効果が期待されるものですね。
しかし冬場の寒く気温の下がる時期の入浴は、
高齢者をはじめ、高血圧などの持病をいくつか持っていらっしゃる方には、
注意しなくてはいけない点がいくつかあります。
高血圧症の方の入浴には、合併症(脳梗塞・脳出血・脳血栓・くも膜下出血など)という
危険因子が潜んでいることも忘れてはいけませんが、
半身浴などの工夫をすることで充実したバスタイムを過ごしていただければと思います。
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