遠い遠い昔から、牛乳は栄養価の高い食品として利用されてきました。
健康に良いと信じてやまない方も多いかと思いますが、近年「牛乳は摂りすぎると危険!?」という話題が後を絶ちません。
多くの人に愛され続けている『牛乳』には、どんな危険性が潜んでいるのでしょうか。
牛乳が危険?その発端は?
赤ちゃんは母乳。子牛は牛乳。
ミルクは哺乳類の赤ちゃんが育つために飲むものです。
その目的以外に飲むことが増えると、いろいろ思わしくない事が起こるという事が『危険』という認識を生んでいます。
【1】アレルギー
人間は自分と異なった動物性食品のタンパク質を直接吸収することはできません。
体内でアミノ酸に分解吸収される過程において不具合が起き、うまく分解できないとアレルギー反応が出たりします。
【2】発ガンのリスク
IGF-1(インスリン様成長因子)というホルモンは、細胞の成長・分裂を促し、細胞死を抑える働きがあります。
しかし、乳製品(動物性食品)の過剰摂取によりガン化につながる要因となっているという研究者も存在します。
【3】骨折や骨粗鬆症の原因
牛乳はカルシウムが多いと言われていますが、日本食から考えると牛乳ではなくてもカルシウムが摂れます。
カルシウムを摂りすぎると、『骨折』や『骨粗鬆症』の原因にもなる事があるのです。
後に詳しくお伝えします。
牛乳が日本人には合わない?
牛乳には『乳糖』という成分が含まれています。
『乳糖』を分解する酵素が『ラクターゼ』です。
牛乳(乳製品)を飲むと、「お通じが良くなる」というのは、乳糖が分解できずに消化不良となっているからと言えます。
食生活の違いからみても分かるように、
・日本人(黄色人種・黒人)…農耕中心
・ヨーロッパ人(白人)…酪農中心
という長い産業の歴史もあり、日本人は乳糖を腸で分解しなくても良かったので『ラクターゼ』が少ないのです。
こういった理由から、「日本人向けではない」ということが分かりますね。
牛乳の飲み過ぎで子供への影響は?
現代の子供が抱える「牛乳」が関与する問題はこのようになります。
【1】カルシウム・マグネシウムバランスがとれない
成長には「骨を丈夫に!」と積極的に牛乳(乳製品)を摂ってカルシウムを補っている子供は多いと思います。
しかしながら、カルシウムばかりを過剰に摂取することもいけません。
なぜなら、カルシウムが溶け出して骨折や骨粗鬆症の原因にもなるのです。
カルシウムにはマグネシウムが必要です。
その割合は「カルシウム2:マグネシウム1」が理想とされています。
このバランスが崩れると、『骨の弱体化』がみられるようになってしまいます。
【2】外での活動が激減したために、骨の弱体化が進む
さらに、ビタミンD(カルシウム吸収)も骨の強度を高める為に必要です。
ビタミンDは紫外線を浴びることで体内でも生産されます。
食品から摂るよりも多くのビタミンDが生まれますので、外遊びは効果的と言えます。
牛乳が大好きな子供も、大人も、摂取する量は「適量」という事を覚えなければならないのです。
牛乳以外にカルシウムを摂取できる飲み物はある?
カルシウムを摂取出来る飲み物には
・緑黄色野菜の野菜ジュースやスムージー
・豆乳
・カルシウムパーラー
などがあります。特定保健用食品には、品数も揃っていますのでチェックしてみて下さい。
飲み物にすると限りがありますが、食品にも多く含まれるものはたくさんあります。
・ししゃも
・サバ水煮缶
・小松菜
・豆腐
・ひじき
・わかめ
など…牛乳以外での摂取の仕方を再確認しながら生活したいですね。
いかがでしたか?何事においても過剰摂取は害になるようです。
冷たくておいしい牛乳は嗜好品として適度に楽しみ、さらに意識してカルシウムも摂取できればいいですね。