昔は家の縁側などでお月見をしていた家庭も多いでしょうが、
現代では意識して『お月見』をする人は少なくなっているかもしれませんね。
この風流な行事である『お月見』には意味や由来はちゃんとあるんです。
ではご紹介していきたいと思います。
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お月見の由来・意味とは?
お月見は平安時代、中国から伝わってきた風習と言われています。
日本の貴族たちの間では月を眺めて宴を催したりして楽しむという風習があり、それが庶民の間にも広がってきました。
庶民の間ではいろんな農作物の収穫の時期と重なる為、
豊作への感謝と祈願を込める儀式という形になりました。
それと、昔は今と違って農機具も発達していなかった為、農作物を収穫する際に夜遅くまでかかることもありました。
そういう時に月あかりはとても大きな助けとなっていたようで、
明かりをともしてくれるお月さまに感謝する
という意味も込められているそうです。
お月見はいつ何をするのが正しい過ごし方?
前の項目でご紹介したように、お月見とはお月さまに感謝するという行事になっているということで、お月さまへのお供えを準備しましょう。
■月見団子
満月のまん丸いお月さまと同じ形の
まん丸の米で作ったお団子を供えます。
その供えたお団子を食べることで健康と幸福を得ることができると考えられています。
■すすき
お月見の時期にはまだお米の収穫は行われていないところが多いので、
収穫物としての稲を見立てて
すすきを飾られるようになったと言われています。
そのほか、収穫した野菜を一緒に供えるという地域もあります。
お月見をする十五夜の時期は
主に芋類の収穫が盛んである
ことから里芋やさつまいもをお供えするというところは多いようで、
十五夜は別名「芋の名月」とも呼ばれています。
現代では農業をしている家庭も少ないでしょう。
そんなご家庭ではお団子とススキを用意してゆっくりとお月さまを見ながら晩酌というのもいいかもしれません。
お月見のすすきの由来・意味とは?
収穫を感謝するという意味のあるお月見には収穫物であるお米、つまり『稲穂』を実際に使うところもありますが、
多くは稲穂に似ているということですすきが使われています。
また、月の神様である『月読命(ツクヨミ』は
ススキを依り代にして降臨されたと言われている為
すすきがお供えするとも考えられています。
お月見の団子の由来・意味とは?数や並べ方は決まりがある?
お月見のお供えをし始めた当初は収穫物をお供えしていましたが、江戸時代になる少し前頃からお団子に変わっていったそうです。
収穫に感謝を込め、収穫物であるある
お米の粉を使って作られる月見団子は
十五夜にちなんで15個にするのが主流とされています。
よく見られるお団子の並べ方ですが、
一番下は3個の3列で9個、
その上に2個の2列で4個、
そして一番上に2個…ですが、
正面から見て一番上が1個に見えるように置くようにします。
お月見の由来♪中秋と仲秋の違いとは?
ところで、十五夜のことを中秋の名月と言いますが、『仲秋』と書かれている場合もありますよね?
『中秋』と『仲秋』は実は持っている意味が違うんです。
■中秋
旧暦で8月15日のことであり、秋の真ん中の月という意味があります。
■仲秋
季節の真ん中の月に『仲』をつけることがあります。
春の真ん中(旧暦の2月)は仲春、
夏の真ん中(旧暦の5月)は仲夏、
冬の真ん中(旧暦の11月)は仲冬。
この考え方でいえばどちらでもいいような気がしますが、
月全体ではなく本当に真ん中である8月15日をさすのであれば
『中秋』のほうがよりふさわしいのではないでしょうか。
まとめ
忙しい現代社会で、毎日時間に追われた生活をしている人が多いでしょうが、
十五夜にはゆったりと綺麗な満月を愛でながらお団子でも食べながら過ごしてみてはいかがでしょうか?