うつ病の症状はどう進行するの?その時の家族の対応は?

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うつ病を発症した場合、症状がどのように進行するかを詳しく知っている方は少ないかと思います。

また、身内がうつ病になってしまった時、家族はどう接するといいのか、してはいけない対応はあるのか…。

おそらく悩んでしまうことでしょう。

ここではうつ病についてより深く掘り下げてみていくことにしましょう。

 

うつ病かな?と思ったら受診するのは何科?

 

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もしかしたら、自分はうつ病なのかもしれない…。

そんな時受診するといいのは、「精神科」もしくは「心療内科」です。

ふたつの科の違いはどこにあるのかを見ていくことにします。

 

【精神科】

主に「心の病気」を専門とする科。

うつ病を専門的に治療するのも、この科と言われている。

 

【心療内科】

身体と精神、その両面から診断や治療をする科。

心身医学の考えに基づく治療を行っている。

つまり、心の問題で起きる身体の病気を治療する「内科」である。

 

※まだ自分がうつ病かな?と思っている段階でしたら、まずは心療内科を試しに受診することをお勧めします。

精神科と聞くと構えてしまったり、周囲の目などが気になったりしてしまいがちですが、現代ではストレスなどからの体調不良で心療内科を受診する人も増えていますので、精神科よりは心療内科を受診する方がそんなに心理的な抵抗を抱くことはないでしょう。

 

うつ病の身体的症状って?

 

うつ病になると、身体に様々な症状が現れるようになります。

主なものは次の通りです。

 

【睡眠障害】

うつ病にかかるとほとんどの人に現れるとされています。

眠ってもすぐに目が覚める、もしくは眠っても眠り足りないといった症状です。

特に普段より早く目が覚めるという症状を訴える人が多く見られます。

 

【食欲減退・体重減少】

何を食べてもおいしく感じられなかったり、味がわからなかったりなどして、義務的に食事をするようになる症状を訴える人や、食欲が低下することにより、体重が1~2か月で5~10kgも減少する人がいます。

 

【全身のだるさ・疲れやすさ】

うつ病になると、激しい運動などを行ったわけでもないのに、全身のだるさや疲れやすさを訴える人がいます。

この疲労感は休息してもなかなか取れないのが特徴と言えます。

また、この症状は日中に変動することが多く、午前中はひどくだるいのに、午後や夕方になるとだるさや疲労感が消えることがあります。

 

【その他の身体症状】

動悸、発汗、めまい、しびれ、口の渇き、胸部圧迫感、呼吸困難感、頭が重い・頭痛などの自律神経症状、便秘、下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、腹部膨満感などの胃腸症状。

上記の症状はよくみられるものです。

また、性欲の減退もよく現れる症状のひとつとして挙げられます。

 

身体症状は様々なものがありましたね。

それでは、精神的な症状はどのようなものがあるのでしょうか?

 

うつ病の精神的症状は?

 

うつ病になると気分の低下に始まり、症状が少し重くなると意欲がなくなってきます。

さらに、思考や判断力の低下にまで症状は少しずつ進んでいきます。

症状がひどくなると、顔つきや態度、話し方や行動の様子に明確な変化がみられるようになります。

もう少し詳しくみていきましょう。

 

【気分の低下】

気分がひどく落ち込んだり、憂鬱になる、もの悲しくなるなどの気分の変化から、ひどく不安になる、落ち着かない、イライラするといった不安や焦りが現れます。

表情がなくなり、わけもなく涙を流すこともあります。

多くの人に気分の日内変動(朝方がひどく、夕方には少し良くなるなど)がみられるのが特徴と言えます。

気分の低下がひどくなると、自責感や罪悪感を感じるようになり、症状が重くなると「死にたい」という気持ちが現れることがあります。

 

【意欲の低下】

無気力の状態になり、ひきこもりがちになるのがこの症状の特徴です。

この症状がひどくなると、学業や仕事、家事などに支障が出るようになり、登校拒否や出社拒否につながることも少なくありません。

 

【思考の低下】

頭が冴えなくなることで、考えがまとまりにくくなるのが、この症状で現れる主なものです。

集中力や注意力の低下、判断力が鈍ることから物事の決断を下すことが困難になります。

このことから、自分の考えや行動に自信を持てなくなり、物事を悪い方へと考えがちになり、悲観的にとらえるようになります。

さらに重症になると、罪業妄想(取り返しのつかない罪を犯したと思い込むこと)や、心気妄想(不治の病にかかってしまったと思い込むなど)を訴えることもあります。

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精神的な症状も様々でしたね。

いずれも重症になると深刻な症状を訴えることがわかりました。

そんなうつ病に、家族がかかってしまった場合、周りはどのような対応をすればよいのでしょうか。

 

家族がうつ病になった時の対応はどうしたらいいの?

 

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身近な人がうつ病になったら、周囲の人たちは戸惑い、困惑することでしょう。

特にそれが家族だとなおさらですね。

そんなとき家族がとるべき行動をこれからみていきましょう。

 

【大きく構える】

うつ病は、誰もがなりうる病気であり、きちんと治療すれば治る病気です。

まずはそれを頭に入れて、「大丈夫」とできるだけ大きく構えることです。

「なんで?」「どうして?」といった言葉で問い詰めると、うつ病の悪化につながりかねません。

「家族に迷惑をかけてしまったのではないか…。」と自分を責めるからです。

そういった対応は絶対にNG!

まずはこの状況を受け入れ、どーんと構えることが大切だと言えます。

 

【批判・強制・同調のし過ぎに注意する】

この3つには特に注意が必要です。

「うつ病になったのは、あなたが弱い人間だから」

「生活のために、来月には復職して!」

こういった批判や強制をしてしまうことがありますが、うつ病患者にはこの言葉が深く心に突き刺さり、余計に自分を責める原因になります。

また逆に、うつ病の家族に同調しすぎると、

「そう思わせてしまっているのは自分のせいだ」

「家族に気を遣わせてしまって、自分はダメな人間なんだろうな」

といった心の負担を増やしてしまいます。

この3つのどれか1つでも周りの家族が日常的に行ってしまうと、こうしたことがなく治療を受けている患者に比べ、約5倍再発しやすくなるといわれています。

 

・批判する

・強制する

・同調しすぎる

 

これらには特に注意が必要なことを忘れないでください。

 

【死にたいと口にするようになったときは】

もしうつ病にかかっている家族から「死にたい」と言われたら、

どうしたの?と、ゆっくり話を聞く→相手の辛さを「辛いね」と口に出し、気持ちへの理解を示す→相手に「死なないで欲しい」と伝える。

こういったことを試してみてください。

「自分の気持ちを分かってくれる人がいる」

「自分が死ぬと悲しむ人がいる」

こういったことがわかると、落ち着きを取り戻すことができます。

ここで、「何を馬鹿なことを言ってるの!絶対ダメ!」などときつく言ってしまうと死にたい気持ちを倍増させることにもつながりますので、注意が必要です。

まずは、「どうしたの?」と相手に寄り添うことが大切です。

 

うつ病になるとどんな治療をするの?

 

うつ病の治療方法は多岐にわたります。

詳しく見ていきましょう。

 

【長期的な休養を取る】

責任感が強い人ほどうつ病になりやすいと言われているため、仕事や家事等から当分離れることは有効な治療方法と言えます。

例えば、長期の休職、入院などです。

 

【投薬】

・抗うつ剤

うつ病専用の薬を用いることで、抑うつ気分や不安感、焦燥感を解消させたり、意欲や物事に対する好奇心を喚起させます。

 

・抗不安薬

不安を鎮める作用を持つ薬です。

これを使うことにより、特に不安感、焦燥感を解消します。

 

・睡眠薬

寝付けない、もしくはすぐに眠りから覚めてしまう際に使うことで、十分な睡眠を確保させます。

 

【認知行動療法】

マイナス思考に陥っている患者の考え方を徐々にいい方へと変えていく療法です。

自分の考えを自らの力で変えていくことから、成功した場合、うつ病になりにくい性格に変わることも可能です。

 

代表的にはこの3つの治療を行います。

その他に、電気けいれん療法、経頭蓋磁気刺激療法(TMS)などもあります。

 

まとめ

 

うつ病になると様々な症状に苦しみ、つらい毎日を送るようになることが多いことがわかりました。

それと同時に、周囲の人間もどうしていいかわからず、悩みながら接していかなければいけないのもまた現実です。

ですが正しい知識を持ち、患者、その周囲の人たちがともにうつ病にきちんと向き合って治療を続ければ必ず治る病気であることも忘れてはなりません。

心の風邪とも言われるうつ病は、誰しもが発症する可能性があります。

自分には無縁と思わず、うつ病のことを頭の片隅にでも置いておくだけでもいいと思います。

ストレス社会と言われる中で、もはや現代病と言われるうつ病のことを、この機会に知っておいてもらえればと思います。

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