ノバルティスファーマから販売されている「イクセロンパッチ」。
小野薬品工業から販売されている「リバスタッチ」。
この二つの認知症薬は、コリン仮説をもとに作られています。
どのように効果があるのか、見ていきましょう。
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認知症薬・リバスタッチ、イクセロンタッチってどんな薬?
アルツハイマー型認知症は、脳内にβアミロイドが蓄積することにより、神経細胞が死滅していくことによって発症すると考えられています。
(引用元:http://chuplus.jp/)
それでは薬をつくるもとになったコリン仮説から見ていきましょう。
認知症患者の死後の脳解剖がおこなわれて発見されたことの一つとして、神経伝達物質のアセチルコリンが極端に減少している、ということがあります。
このアセチルコリンは、神経細胞から神経細胞を伝わることにより、情報が伝達され、記憶が形成されていきます。
神経細胞が死滅減少することにより、神経細胞から分泌されるアセチルコリンの量も減少し、脳内で情報の伝達ができなくなる、これがコリン仮説になります。
(引用元:http://westvinegar.up.n.seesaa.net/)
認知症薬・リバスタッチ、イクセロンタッチの効果は?
リバスタッチ、イクセロンタッチはコリン仮説に基づき、アセチルコリンが分解されるのを抑制する効果があります。
脳内で神経細胞が死滅するのを止めることはまだ出来ないのですが、減少してしまったアセチルコリンの分解を抑制することにより、アルツハイマー型認知症の進行を遅らせることが出来ます。
このアセチルコリンを分解する酵素はコリンエステラーゼになります。
コリンエステラーゼはアセチルコリンエステラーゼとブチリルコリンエステラーゼの二種類があり、イクセロンタッチ、リバスタッチはこの二種類を阻害する作用があります。
認知症薬・リバスタッチ、イクセロンタッチの副作用は?
内服薬ではなく貼付剤になります。
内服薬よりも緩やかに吸収されるので、副作用は比較的軽くなります。
最も多い副作用としては、皮膚のかぶれです。
次に多い症状としては、嘔吐、下痢、腹痛、食欲不振などになります。
また、重症な副作用は稀ですが、脈拍異常などがあります。
心臓疾患などがある人は気をつけましょう。
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認知症薬・リバスタッチ、イクセロンタッチと一緒に服用出来ない薬は?
アリセプトやレミニールなどの同じ種類のコリンエステラーゼ阻害薬は一緒に服用出来ません。
(引用元:http://www.nms.ac.jp/)
また注意が必要な薬にベサコリン、アボビス、アトロピン、などの胃薬、アーテンなどの抗コリン性パーキンソン病治療薬などがあります。
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まとめ
このリバスタッチ・イクセロンパッチは軽度から中程度のアルツハイマー型認知症に効果が認められます。
また、口径摂取ではないので、介護が難しい場合でも比較的、薬としては使いやすく介護する立場から見ると、使いやすい薬となります。
ただ、同じ場所に貼るとかぶれや痒みが起こりますので、注意をしましょう。
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